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精神疾患を商店街で学んで 岡山・表町、12日開講

「リカバリーカレッジ岡山」のカリキュラムや講師を紹介した説明会=昨年12月9日、岡山市内

 精神疾患の当事者が家族や支援者とともに、地域で自立して生きるための知恵を学ぶ「リカバリーカレッジ岡山」が12日、岡山市・表町商店街を拠点に開講する。商店街店舗の協力を得て、メンタルヘルス実践の場づくりに取り組む。

 地域の中でリカバリー(回復)を目指す英国発祥の取り組み。精神保健福祉士の木本達男さん(40)=岡山市=と知人の坂本明子・久留米大准教授らが現地を視察し、開設に向け準備してきた。

 木本さん、坂本准教授ら専門職だけでなく、精神疾患やひきこもりの経験者、家族らも講師を務める。社会福祉法人あすなろ福祉会が運営する表町商店街の事業所をはじめ、カフェなどの店舗や公共施設も会場に使い、3月2日までに17回の講座を計画している。

 自分の人生を振り返ったり、心に湧く否定的な感情をコントロールする方法を学んだりする実践的な内容。地域生活での楽しみを見つけるため、カメラ店の店主に身近な写真の撮り方を教わったり、商店街の老舗や旧跡を訪ねたりするカリキュラムも設ける。

 英国では2009年に最初のカレッジが開設され、現在は40カ所以上整備されている。国内でも東京都立川市、名古屋市などに開設されている。

 岡山では今回を第1期とし、年間2、3期の開催を目指す。木本さんは「受講生以外が参加できる公開講座も開き、カレッジを広く知ってもらいたい」と話す。

 第1期全17回の受講料は3千円。問い合わせはあすなろ福祉会(086―273―9692)。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2019年03月11日 更新)

タグ: 精神疾患

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