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正しい理解で熱中症予防を 岡山大でシンポ、体調管理が重要

シンポジウムで熱中症の予防策を話す樫村教授(左)ら

 岡山大(岡山市北区津島中)は18日、熱中症予防をテーマにしたシンポジウムを同大で開いた。2020年東京五輪の熱中症リスクなどを調べて対策を提言している東京農業大の樫村修生(おさむ)教授(環境生理学)や岡山大関係者3人が、正しい理解に基づき、学生たちへの予防対策を進める必要性を訴えた。

 同大の伊藤武彦教授(学校保健医科学)は、気温や湿度、日差しの強さに基づいて熱中症の危険度を示す「暑さ指数」が学内のグラウンドや体育館で大差がないことを説明。「一人一人がリスクを正しく知って行動することが必要」とした。

 体調管理の大切さを挙げる声もあった。天満屋女子陸上部の元選手で同大大学院に在籍中の西脇舞さんは「現役時代は体重や練習メニューを記録し、客観的に体調を把握することに努めていた」と報告。同大男子ラクロス部マネジャーの大江加菜さんは「朝食を抜いたり、睡眠時間が少なかったりする部員が熱中症になりやすいように感じる」と話した。

 樫村教授は「熱中症で亡くなった人は多臓器不全を起こしており、水分補給だけでは対策は不十分」と指摘。「体内の脂肪をエネルギーに変える代謝機能を高めるために脂肪酸を多く含むグリーンナッツをサラダなどと一緒に食べると良い」と助言した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2019年05月19日 更新)

タグ: 岡山大学病院

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