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井原市民病院救急科が休止状態 常勤医退職受け、「再開目指す」

井原市民病院の救急受け入れ口。7月中旬から救急科が休止している

 井原市民病院(同市井原町)は7月中旬から、救急患者の受け入れ窓口となる「救急科」を休止している。専門の常勤救急医1人が退職したためで、現在は各診療科の医師が代わりに対応している。

 救急科は急病などで搬送された患者を救急医が診察。初期救命措置をしたり、院内の適切な診療科での受診、処置につなげたりする。同病院では関連する病院事業条例の改正により2017年4月に新設。平日の午前8時半~午後5時15分まで救急医1人が常駐していた。18年度は救急搬送303件を受け入れている。

 救急医の退職を受け7月16日から、傷病に応じた診療科の医師が対応する従来の体制に戻した。夜間と休日はこれまで通り、当直医が受け入れ業務を行っている。

 休止によって救急患者に対応する際、医師の診療が中断するケースもあるというが、同病院事務部は「市民に迷惑をかけないよう、スタッフ全員で受け入れ体制維持に努める。県内の大学医学部を通じて後任を募り、救急科の再開を目指したい」としている。

 同病院は救急科を含め16の診療科があり、病床数は180。厚労省が9月26日に「診療実績が乏しく再編・統合の議論が必要」として公表した公的病院(全国424)に含まれている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2019年10月03日 更新)

タグ: 医療・話題

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