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紅葉シーズン、マダニに注意! 感染症の恐れ 「肌の露出避けて」

重症熱性血小板減少症候群を媒介するとされるマダニ(岡山県環境保健センター提供)

 紅葉シーズンを迎え、野山に入る機会が増えることなどから、岡山県はマダニが媒介するウイルス性感染症「重症熱性血小板減少症候群」(SFTS)への注意を呼び掛けている。今年は県内の患者が過去最多の3人に上っており、健康推進課は「野外で活動する際は肌の露出を避けるなど注意してほしい」としている。

 マダニは体長1~4ミリで、主に森林や草むらに生息。春から秋にかけて活動が活発化するとされるが、県の調査では冬でも広範囲で多数の捕獲例がある。かまれても痛みやかゆみは感じないという。

 SFTSはかまれて6日~2週間で発症し、発熱や倦怠(けんたい)感、筋肉痛などの症状が出る。有効なワクチンや薬がなく、重症化すると死に至る危険がある。

 県内では10月、50代男性が入院したほか、4月と7月にいずれも80代女性が感染した。初めて確認されたのは2013年で、感染した2人のうち80代女性が死亡。以降、患者は確認ゼロの15、17年を除いて年に1、2人で推移している。

 県は、草むらなどに入る時は袖口を絞れる長袖や長ズボンを着用することや防虫スプレーをかけることなどを勧めている。同課は「服などに入ってもすぐにはかまないので、帰宅後の体の確認や入浴が有効。かまれた場合、無理に引き抜くと、マダニの一部が皮膚内に残る可能性があるため、病院で除去を」と呼び掛けている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2019年11月01日 更新)

タグ: 感染症

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