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小児がん治療後に支援を 岡山大でフォーラム

小児がんを経験した子どもの治療後に必要な支援をテーマに開かれたフォーラム

 白血病など小児がんの子どもや家族の支援について考えるフォーラム(岡山大病院小児医療センターなど主催、山陽新聞社後援)が11日、岡山市北区鹿田町の岡山大鹿田キャンパスで開かれた。治療後の「生きるを支えるために」をテーマに中四国地方の患者、家族、医療・教育関係者ら約100人が発表や講演などを通じて、関係者の連携や情報共有を密にし、復学や在宅ケアにつなげる大切さに理解を深めた。

 小児がんは、かつては治療が困難だったが、現在は約8割が治る病気となったことから、フォーラムでは子どもや家族の退院後に焦点を当てた。

 発表では白血病を経験した大学3年の男子学生(22)が治療を終えても勉強について行けず、中学高校と通学できなかったことを告白。大学入学を機に立ち直り、充実した学生生活を送っていると語った。子どもが白血病の治療を経験した女性(37)は就園・就学先を個人で探す苦労を話し「入院中の学習環境の充実や学校とのつながりが、子どもが困難を乗り越える力と将来への励みになる」と述べた。

 聖路加国際病院(東京)顧問の細谷亮太氏の講演や、「教育・復学」「在宅医療」「AYA世代への支援」の分科会もあった。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2020年01月11日 更新)

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