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岡山市本庁舎に喫煙所復活 近隣公園で喫煙…苦情で方針転換

岡山市が本庁舎屋上に復活させた喫煙所

 改正健康増進法に基づき昨年7月から敷地内全面禁煙としていた岡山市が、6日までに本庁舎屋上の喫煙所を復活させた。昼休みなどに大勢の職員が隣接する大供公園で喫煙し、市民から苦情が相次いだため。わずか7カ月で方針転換を余儀なくされた。

 改正法では病院や学校、行政機関の庁舎敷地内は禁煙とされており、これまで同市は厳格に運用して敷地内の灰皿を全て撤去。すると喫煙場所を求めた職員が大供公園に行くようになり、利用者から「子どもに副流煙が流れる」「灰皿に吸い殻がたくさんたまっている」などと苦情が寄せられていた。

 屋上の喫煙所は一角(約100平方メートル)を白線で囲い、灰皿を三つ設置した。改正法で例外規定として設けられている「特定屋外喫煙場所」に当たるという。同市庁舎管理課は「結局は喫煙者を外に出しただけになってしまい、やむを得なかった」と説明する。

 健康長寿のまちづくりを重点課題の一つに掲げる同市だが、身内への対応には手を焼く。県受動喫煙防止推進協議会の清水信義代表世話人は「行政は本来、市民に喫煙をやめようと呼び掛けるべき立場。職員も職場にいる間は喫煙を我慢しては」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2020年02月06日 更新)

タグ: 医療・話題

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