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第12回 心臓病センター榊原病院 糖尿病治療 福田哲也内科部長 食事や薬で血糖管理

糖尿病治療歴30年の福田部長

 人生八十年になり、高齢者は複数の病気を持つ。福田部長の治療対象は糖尿病を基礎疾患にして心臓病を発症する患者。「糖尿病患者の死亡原因の一位は冠動脈疾患。その頻度は非糖尿病の二―三倍」。狭心症、心筋 梗塞 ( こうそく ) は致死率が高く問題は深刻。

 治療の基本は患者自身の食事、運動。「まず、血糖値を上げないこと。医師が指示したHbA1c値(通常時の血糖レベル)を6・5%以下に維持する。さらに食後の血糖値も重要。上昇すると血管壁を障害し血栓を生じやすく発作の引き金になる。腹八分を守り、食後の運動が効果的」

 そして薬による血糖管理。福田部長は糖尿病学会専門医・指導医で治療歴三十年。「コレステロール、HbA1c、血圧などで病状を把握し薬を決める。尿中微量アルブミンは血管壁が弱っていることを示す要注意のマーカー。心筋梗塞、狭心症の予知マーカーと言われている。未然に手を打ちたい」と目を光らせる。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年04月29日 更新)

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