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岡山で新型コロナ感染初確認 市長ら「感染拡大防止に全力」

岡山県内で初めて確認された感染者について説明する大森市長=22日午後9時44分

 岡山市は22日、同市北区在住の60代女性が新型コロナウイルスに感染したと発表した。岡山県内での感染確認は初めて。症状は落ち着いているという。女性は別居の40代の長女=同市=と一緒に9~15日にスペインを観光で訪れており、県や同市は現地で感染した可能性が高いとみている。

 市によると、女性は15日に成田空港へ着き、新幹線などで岡山に戻った。17日に発熱や喉の痛みを訴えて市内の病院の帰国者・接触者外来を受診したが、自宅療養を指示された。その後も熱の症状があったため21日に同じ病院を再受診し、県環境保健センターでのPCR検査で陽性と判定された。大森雅夫市長は初診時の対応について「病院での検温では熱がなく、適切だった」とした。

 市は長女に加え、同居の60代の夫、別居の30代の長男=同県早島町=の計3人を濃厚接触者として23日にもPCR検査を行う。女性は帰国後はマスクを着け、2度の受診以外は主に自宅で過ごしていたとしているが、市は今後、詳細な行動歴などの確認を進める。

 岡山県在住者では、倉敷市の60代男性会社員の感染が5日、帰省先の高知県で確認されていた。男性の濃厚接触者とされた岡山県内の家族や同僚は検査でいずれも陰性だった。
 
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 「感染拡大防止に全力を挙げる」―。岡山市北区在住の60代女性が岡山県内初の新型コロナウイルス感染症と確認された22日、伊原木隆太知事、大森雅夫岡山市長はそれぞれ記者会見を開き、影響を最小限に食い止める決意を示した。

 午後9時半から県庁で会見した伊原木知事。23日に対策本部会議を開くことを報告し、「県民の安全確保に向けて万全を期したい」と強調した。女性はスペイン旅行中に感染した可能性が高いとの見方から「市中感染が疑われる状況ではない」として、県民には「冷静な対応を取ってほしい」と呼び掛けた。

 ただ、県内でも感染者が確認されたことで、イベント自粛や学校休校などを巡る対応については方針決定に数日かかるとの見通しを表明。「リスクが少ないものは緩める方針だったが、少し厳しめの措置になるかもしれない」と述べた。

 一方、大森市長も同時刻に岡山市役所で会見。「岡山は人の往来が多く、いつ感染者が出てもおかしくないとは思っていた」と受け止めた。女性の濃厚接触者は今のところ家族3人とみられ、女性自身も外出を控えていたとされるが、感染拡大については「何とも言えない状況」と表情を引き締めた。

 23日には家族3人に対しても感染を調べるPCR検査をする予定。大森市長は「今後、感染が広がっていくかどうかが最大の問題。状況を見極めて対応策を考えたい」と述べた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2020年03月23日 更新)

タグ: 感染症

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