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軽症・無症状感染者の療養先公開 岡山県、78室を割り当て

軽症や無症状の感染者が過ごす居室

 岡山県は14日、新型コロナウイルスの感染拡大による病床不足に備え、15日から軽症・無症状の感染者の宿泊療養先となる「鷲羽山下電ホテル」(倉敷市大畠)を報道各社に公開した。

 ホテルは地上5階、地下1階建ての全101室で、1~5階の西側を中心にした78室を感染者に割り当てる。看護師や生活支援を担う県職員らが24時間常駐し、タブレット端末のアプリを通じて健康状態を把握。医師は医療機関や自宅で待機し、電話ですぐに駆け付けるようにする。

 ホテルは、出入り口を含めて感染者が利用する「レッドゾーン」と、スタッフのみの「グリーンゾーン」に区分け。ビニールテープで境界を示しており、感染者はレッドゾーンから出られないが、敷地内の砂浜や広場は歩くことができる。

 居室(和室、和洋室)は風呂・トイレ、テレビ、冷蔵庫、インターネット環境などを完備。朝夕の検温や血圧測定は室内で自ら行い、タブレットに入力する。食事は弁当がフロアの共用スペースに置かれ、各自が居室に持ち帰って取る。

 現在、県内の指定医療機関に4人の感染者が入院中だが、現段階では同ホテルに移る予定はないという。県保健福祉課は「県内の感染状況はピークを越えたとみられるが、予断を許さない。最悪のケースを想定しながら体制の維持を図っていく」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2020年05月14日 更新)

タグ: 感染症

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