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ビフィズス菌増やすDHNA 骨粗しょう症に効果 岡山大研究グループ解明

福永城司助手

 ビフィズス菌を増やす物質(DHNA)に骨粗しょう症改善効果があることを岡山大大学院医歯薬学総合研究科の福永城司助手(口腔(こうくう)外科)と菅原利夫教授(同)らのグループが二十二日までに、マウスによる研究で明らかにした。骨粗しょう症を予防する食品の開発につながる結果として注目される。

 骨がすかすかになる骨粗しょう症の患者は、国内で推定一千万人以上。加齢や閉経による骨量減少で起きるといわれ、免疫機能低下も要因に挙げられている。改善にはビフィズス菌などとの関係が指摘されていたが、解明されていなかった。

 研究グループは明治乳業と共同で、マウス約二十匹を使い比較。免疫抑制剤投与で骨粗しょう症を発症▽免疫抑制剤とDHNAを併行投与▽投与なし(健康な状態)―の三群に分けた。

 五週間後にコンピューター断層撮影(CT)などで骨量を分析すると、投与なし群を100%とした場合、発症群は86%に低下する一方、併行投与群は96%にとどまり効果が確認された。福永助手は「DHNAが骨量減少を抑制するメカニズムの解明が課題」と話している。


食品開発に期待

 東京医科歯科大の高柳広教授(骨免疫学)の話 骨粗しょう症の予防はカルシウム補給が一般的だが、手軽に利用できる健康食品開発に期待が持てる。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2005年11月23日 更新)

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