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倉敷市内 コロナ広がる様相 7月から急増、累計14人

会見で感染予防などを呼び掛ける伊東市長(右)ら

 新型コロナウイルスへの感染が、倉敷市内で広がりをみせている。5月に1人目の感染者が判明して以降は収まっていたが、7月に入って増加。今月5、7日には1日で3人の感染が公表され、累計で14人となった。

 最初の感染確認は5月8日。その後2カ月以上は感染者ゼロが続いていたが、7月18日に2例目が発生。以後立て続けに確認され、感染者は7月に6人、8月も7日までで既に7人に上る。

 年代は10代1人、20代5人、30代1人、40代4人、50代1人、70代2人。発熱のほか、味覚・嗅覚障害、体のだるさ、喉の痛みを訴える患者が多いが、症状のないケースもある。7日時点で重症者はいないという。

 岡山市であった飲食店などでのクラスター(感染者集団)は発生していない。

 伊東香織市長は7日の会見で「感染の拡大を防ぐのに今が大切な時期」と強調。人の往来が増えるお盆を前に「これまでの事例をみると、マスクを外した時の行動にリスクがある。飲食の際には対面を避けるなど、一人一人が気を付けていただきたい」と呼び掛けた。

 感染者増の要因について、市保健所の吉岡明彦所長は「(5月末に)緊急事態宣言が解除され、県をまたぐ行動の制限がなくなったのが大きいのではないか」と説明。感染の傾向を「20代で症状が軽い人が増えている」と述べ、市中感染拡大の恐れについては「明らかなことは言えない」とした。

 市保健所が把握しているPCR検査数は、2、3月が1日2、3件だったが、現在は少なくとも7、8件に増えていることも説明した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2020年08月07日 更新)

タグ: 感染症

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