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(5)リハビリ研修

リハビリテーション科のスタッフ

高橋正弘氏

坂本絵里氏

笠岡第一病院リハビリテーション科科長 高橋 正弘

 笠岡第一病院は地域医療を担う病院として、長年にわたり地域の方々の医療を支えてまいりました。また、教育機関としても医師、コ・メディカル(看護師、薬剤師、管理栄養士、医療事務、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士等)を目指す学生を受け入れて実習を行っています。

 私の所属しているリハビリテーション科でも、25年前より理学療法専攻の学生を受け入れて実習を行ってまいりました。理学療法士は病気やけがによって立つ、歩く等の基本的な動作能力が低下した方に対し、再び動作が獲得できるように運動療法を行います。これらのことを現場で学ぶために、養成期間中に数カ所の医療機関や福祉施設で合計5カ月程度の臨床経験を積む必要があります。

 25年前は養成校の数も少なく、全国的にも理学療法士の数が不足していました。当院のような地域の中小病院では理学療法士の確保は非常に困難で、人員不足は深刻な状況でした。私も後進の指導をしっかり行わなければならないという思いと、この実習を通じて当院を気に入ってもらい就職してくれたら良いなと、淡い期待を抱きながら実習指導を行ってまいりました。

 そのかいがあったのか、現在までに8人の学生が当院の実習を経て仲間に加わってくれました。また、最近では地元出身の学生も多く実習に来てくれるようになりました。現在、当科では理学療法士13人、作業療法士5人、言語聴覚士2人、臨床心理士2人が在籍し、日々臨床で力を発揮してくれています。実習の指導者も育ち、県内の4養成校より年間7~8人の学生が当院で実習を受けています。

 当院の実習の特徴としては、地域の病院ならではの急性期から亜急性期、在宅支援など一連の流れの中で幅広くリハビリテーションを経験することができるという点があります。学生にとっても、障害を受けた直後から回復して在宅復帰後の生活まで患者さんに関わり、より良い経験ができていると思います。今後も後進の育成のためにスタッフ一同協力して取り組んでいこうと考えています。

 たかはし・まさひろ 福井医療技術専門学校(現福井医療大学)卒業。1992年4月、笠岡第一病院入職。

笠岡第一病院リハビリテーション科 坂本 絵里

 今春、川崎医療福祉大学を卒業し、4月より作業療法士として笠岡第一病院に勤務しています。

 私は地元の笠岡が好きで、できれば笠岡で就職したいと考えていた時、実習で笠岡第一病院にお世話になりました。風光明(めい)媚(び)な瀬戸内海を眺められるリハビリ室は、この病院ならではだと思いました。

 また、急性期から在宅復帰まで患者さんに関われるため、地域に根差した病院だとも感じました。実習を通して私も地域に貢献できるこの病院で働きたいと思うようになり、その夢がかないました。

 実際に働く中で、患者さんと地元の話で親近感が湧き、打ち解けられる気がしています。

 まだまだ勉強の毎日ですが、少しでも患者さんの生活がより良いものとなるよう、そして地域に貢献できるよう頑張っていきたいと思っています。

     ◇

笠岡第一病院(0865ー67-0211)

 さかもと・えり 川崎医療福祉大学卒業。2020年4月、笠岡第一病院入職。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2020年09月21日 更新)

タグ: 笠岡第一病院

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