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第49回 川崎医大病院④ 健康診断センターオープン 藤井昌史健康管理学教授 チームで一次予防

健診結果を説明する藤井教授

 長寿社会にふさわしい人間ドックをーと3月30日、健康診断センターがオープンした。年々増える生活習慣病による病死に対応する。従来の早期発見、治療から一歩踏み込み、糖尿病、心臓病、脳卒中になる前、病気予備軍の段階から治療と指導を行う。栄養、運動、保健の専門スタッフによる指導に力を入れる。

  ◇   ◇

 わが国の病死の六割以上が、がん、心臓病、脳卒中の三大生活習慣病。その半数は動脈硬化による疾患で予防できる。医師、管理栄養士、保健師らの指導に従い食事、運動、ストレス対策をすれば、死に至る病は防げる。この考えに立った健診センターの特徴は、早期発見、早期治療の二次予防の前にある。糖尿病や心筋 梗塞 ( こうそく ) 、脳卒中の予備軍の段階、つまり本人に自覚症状のない危険因子の段階である一次予防から治療、指導を始める。

 まず、生活習慣を変えるには本人の自発的行動、変えようという意思が大切。そのうえで医師、管理栄養士、保健師、運動指導士のチームによる予防医療で取り組む。大学病院の人間ドックでは他に例を見ない広い運動スペースを造り、積極的に医療、指導を展開している。

 人間ドックの検査はがん、心臓病、脳卒中を重点にし、大学病院が持つ高度な診断機器を駆使し、専門科の医師が判定する。精密検査が必要な場合、糖尿病内科、腎臓内科、循環器内科、脳卒中科などの専門医が診断し、異常があれば即治療を始める。専用の宿泊室も用意している。年に一度は健診を受け、元気で長生きしてほしい。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2009年04月06日 更新)

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