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岡山市民病院 コロナ対応病床増床 36床に、病棟改修

人工呼吸器などを配備した重症者用の個室

 新型コロナウイルスの感染が再拡大する中、岡山市立市民病院(同市北区北長瀬表町)は4日、コロナ患者の入院に対応できる感染症病床を6床から36床に増やした病棟を報道陣に公開した。岡山県内で流行のピーク時に必要と見込まれる病床数250床の確保を目指していた県からの要請で整備した。

 新型コロナを含め、結核など感染症病床などが入っている5階の西病棟(約1千平方メートル)を改修した。重症者用4床(約30平方メートル)は個室。人工呼吸器や呼吸、脈拍を測る装置など集中治療室(ICU)と同水準の機器を配置し、24時間態勢で病状の変化を見守る。

 中等症、軽症者用は26床(約14~30平方メートル)。PCR検査の結果を待つ人向けなどに6床(約14平方メートル)を用意した。いずれもウイルスが室外に漏れないよう気圧を低くする「陰圧」管理を導入。院内感染を防ぐため、軽症以上の病床があるスペースは二重ドアで区切るなどしている。9月1日に着工し、10月末に完成。整備費は約4億5千万円。

 今城健二副院長は「医師や看護師らスタッフへの感染を防ぎながら、症状の変化に素早く対応する態勢を敷くことができた。細心の注意を払い、診療に当たりたい」と話した。 同病院ではこれまでに約50人の新型コロナ患者を受け入れているが、6床全てが埋まり、他の病床を使うこともあったという。

 県新型コロナウイルス感染症対策本部によると、県全体の対応病床数は281床。岡山市内に軽症者向け宿泊療養ホテル207室を確保している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2020年11月04日 更新)

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