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肺がん手術2割減 検診控え影響か 岡山市内主要5病院

岡山大学病院

 岡山大病院(岡山市北区鹿田町)など同市内にある主要5病院の肺がん手術件数が3~8月の半年間で計310件となり、前年同期(計383件)に比べて約2割減ったことが分かった。新型コロナウイルスの感染を警戒した検診控えが影響したとみられる。

 同大大学院医歯薬学総合研究科の豊岡伸一教授(呼吸器外科)らが、肺がんの手術を手掛ける主な総合病院の件数を調べた。同大病院以外の病院名は明らかにしていない。

 肺がんは一般的に発症から半年以内なら外科手術で腫瘍の摘出が可能だが、遅れると転移し、化学療法や放射線療法に移行せざるを得ないこともある。その場合は定期的な治療が必要となり、社会復帰が遅れてしまう。

 豊岡教授は「英国の研究ではコロナ禍に伴う診断の遅れで、肺がんの死亡率が5%増えるとの推計もある。肺がんは初期症状が出にくく、早期発見には定期的な検診が欠かせない。マスク着用など感染防止策を講じ、確実に受けてほしい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2020年11月14日 更新)

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