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岡山県が「医療非常事態」宣言 県医師会長は「現場から悲鳴」

岡山県の「医療非常事態」を宣言する伊原木知事(右)と松山県医師会長

 岡山県の伊原木隆太知事は21日、臨時記者会見し、県内の新型コロナウイルス感染者数が1日で100人を超えるなど、医療機関が逼迫(ひっぱく)した状況にあるとして「医療非常事態」を宣言。宴会やカラオケといったリスクの高い行動を控えるよう呼び掛けた。

 県独自の宣言で、対策が不十分な宴会や飲食、カラオケの取りやめ▽体調不良な人の休業▽事業所、店舗での対策の再点検―などを求めている。

 感染者急増で県内の病床使用率は50%を超えているとみられ、知事は「医療機関に余力がなく、感染しても入院できるかどうか分からないところまで追い込まれている。これまでで一番強いお願いだ」と述べた。同席した県医師会の松山正春会長も「医療現場から悲鳴が上がっており、このままでは医療崩壊が近い」と訴えた。

 岡山県内では20日、過去最多となる111人の感染が判明。累計で千人を超えた。10月以降、病院や事業所、高齢者施設などでクラスター(感染者集団)が相次いでおり、岡山、倉敷市内では50人を超える大規模なクラスターも発生している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2020年12月21日 更新)

タグ: 感染症

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