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アプリで津山中央病院と急患情報 県北の3消防組合・本部が共有

画像情報などをやりとりできるスマートフォンのアプリを操作する消防隊員

 津山圏域消防組合、真庭、美作市の各消防本部と津山中央病院(津山市川崎)は、救急搬送時の傷病者の症状を的確に把握して速やかな治療につなげるため、スマートフォンのアプリを使って同病院救命救急センターの医師と画像情報などをやりとりできるシステムを導入した。県消防保安課によると、同様のシステムの運用は県内で初めて。

 アプリは津山圏域消防組合が独自に取り入れ、今月1日に4者で協定を結んだ。無料通信アプリ・LINE(ライン)のようにチャット形式で文章や画像、映像をやりとりでき、ビデオ通話も可能。救急現場や救急車内で、家族や本人の了承を得て心電図やけがの部位などを撮影し、救命救急センターに送る。

 センターの医師は専用の端末で画像などを確認し、救急隊へのアドバイスや治療準備に役立てる。個人情報保護のため、セキュリティー対策を強化しているという。

 すでに11件(15日時点)の実績があり、前山博輝救命救急センター長(39)は「速やかな治療につなげられたケースもあった」と話した。津山圏域消防組合の松岡栄作警防課長は「客観的な情報で容体などを医療機関に伝えられ、適切な処置が受けやすくなる」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2020年12月27日 更新)

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