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オキシトシンで性機能を活性化 岡山大大学院の坂本准教授ら確認

坂本浩隆准教授

 岡山大大学院の坂本浩隆准教授(神経内分泌学)らのグループは、ホルモンの一種「オキシトシン」が、性機能に関する神経回路を活性化させることをラットによる研究で確認した。ED(勃起不全)などの新たな治療法開発につながる可能性があるという。

 オキシトシンは信頼感や絆を強める働きがあり、幸せホルモンとも呼ばれる。性行為の後、男性の血液中で増えるが、詳しいメカニズムは不明だった。

 坂本准教授らは、オキシトシンの働きを阻害する薬剤をラット10匹に投与した。30分間観察すると繁殖行動が減退。詳しく調べたところ、オキシトシンが分泌されると、勃起などをコントロールする神経回路が活性化することが分かり、相関関係にあったという。

 坂本准教授は「EDや性欲減退などは、身体的だけでなく、精神的な問題が原因となっているケースも少なくない。研究を進め、治療に生かしたい」と話している。

 研究成果は10月、米科学誌に掲載された。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2021年01月12日 更新)

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