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カンボジアのがん乳幼児受け入れ 岡山医療センター 12日にも手術

岡山医療センターに到着したソリヤカンちゃん(左から2人目)とロタクンサチャちゃん(同3人目)

 肝臓がんを患うカンボジアの乳幼児2人が10日、手術に向けた検査などのため、国立病院機構岡山医療センター(岡山市北区田益)に入院した。がんの大きさや進行状況などを見極め、12日にも手術を行う予定。

 入院したのは、いずれも男の子で、1歳になったサッチャピーア・ソリヤカンちゃんと、生後8カ月のスラン・ロタクンサチャちゃん。2人は腹部が腫れていたことからカンボジアの病院で受診。小児の肝臓にできるがんの一種・肝芽腫だと診断された。

 現地で国際医療援助を行う認定NPO法人ジャパンハート(東京)が、より設備が整っている日本の医療機関への転院を計画。これまでに海外から小児がん患者6人を受け入れた実績がある岡山医療センターでの治療が決まった。

 2人はそれぞれの親とジャパンハートのスタッフとともに1月27日に来日。PCR検査で新型コロナウイルス感染症の陰性を確認した後、大阪での2週間の隔離を経て岡山入りした。

 「コロナ禍で大変な中、受け入れていただき感謝したい」とジャパンハートの吉岡春菜理事長。岡山医療センター小児外科の中原康雄医長は「最短でも5~6時間の難しい手術になる見込みだが、元気に退院できるよう最善を尽くす」と話した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2021年02月10日 更新)

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