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岡山総合医療センター 15年度開院へ 市が素案、フロア割り提示

 岡山市は15日、岡山総合医療センター(仮称)を2015年度、岡山操車場跡地西部エリアにある市有地(同市北区北長瀬表町、1・8ヘクタール)に開院する基本計画素案をまとめた。年度ごとの整備スケジュールや建物のフロア割りのイメージを盛り込み、2月策定の基本構想を具体化した。

 この日、市役所で開いた岡山大との保健医療連携に関する委員会で示した。建物は8階建て延べ約3万3千平方メートル。1階にER(救急外来)、2階に外来、3階に手術や検査部門、4階に管理部門、5〜8階に病棟を配置する。敷地は北東側を建物、西側を立体・平面駐車場(計500台程度)に割り振る。

 岡山総合医療センターの開院に伴い廃止される市民病院(同市北区天瀬)の機能を引き継ぎ、18診療科と400床を備える。一般病床には、市民病院のICU(集中治療室)6床に加え、HCU(高度治療室)4床、SCU(脳卒中集中治療室)3床を新たに設ける。センター最大の特徴となるERは年間約3万人の救急患者を想定し、救急専門医3人以上を配置する。

 保健・医療・福祉の連携では、1階に「保健・医療・福祉連携ネットワークセンター」(仮称)を設け、365日、市民らの幅広い相談に応じ、医療や福祉施設の情報を提供する。情報収集などを通じて同センターを支える組織もつくる。

 総事業費は計156億円。試算では開院から13年目に単年度黒字になる見込み。

 市は本年度中に計画を策定。11年度に設計に入り、12年度中に着工、15年度の早い時期での開院を目指す。

 岡山総合医療センターは、市民病院の移転新築構想を白紙撤回した岡山市が、岡山大との連携による新たな医療機関として08年11月に構想を公表した。

 委員会には、高谷茂男市長や千葉喬三学長ら12人が出席。高谷市長は「岡山大の知恵を借りながら全国のモデルとなるような取り組みを実現したい」などと述べた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2010年11月16日 更新)

タグ: 健康脳卒中福祉医療・話題

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