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岡山の感染3千人超 新たに32人 増加ペースの加速懸念

岡山県庁

 岡山県内で14日、新たに32人の新型コロナウイルス感染が確認され、県内の感染者数は3千人を超えて3022人となった。感染の再拡大の傾向が鮮明になっており、変異株の広がりやクラスター(感染者集団)の続発もあって、増加ペースの加速が懸念される。

 昨年3月22日に県内1例目の感染が確認されて1年余り。昨年末から年明けにかけてがピークだった流行第3波は2月中旬から収束傾向にあったものの、3月下旬に一転、人口10万人当たりの週間感染者数は毎週増加している。

 厚生労働省によると、新規感染者の一定割合を対象にした県のスクリーニング検査では、今月6日時点で計48人の変異株感染を確認。県は「変異株が主流になっている」として、感染経路が同一のものを除いた全てに検査対象を広げている。クラスターは3月下旬以降、岡山市5件、新見市と倉敷市で各1件発生。県によると、変異株によるものもあるという。

 県内の直近1週間(1~7日)の病床利用率は19・4%(前週11・4%)と2週連続で悪化、医療の逼迫(ひっぱく)度も再び高まっている。

 県保健福祉部の西嶋康浩部長は、変異株の感染力の高さを指摘した上で「変異株による感染拡大が顕著な関西圏との不要不急の往来を控えるとともに、基本的な感染対策を徹底してほしい」としている。

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 岡山県内で14日に感染が確認された32人の内訳は、倉敷市13人、岡山市12人、真庭市3人、津山市2人、新見、赤磐市各1人。倉敷市では県内58例目のクラスターが確認された。

 倉敷市によると、クラスターが起きたのは市内の会社で、いずれも外国籍の従業員7人の陽性が判明した。不特定多数と接触がない職種で、市内の社員寮で共同生活を送っている。市は関係者を把握しているとして社名を非公表とした。

 32人のうち倉敷市の1人が中等症で、ほかは軽症か無症状。15人の感染経路が分かっていない。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2021年04月14日 更新)

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