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花粉症シーズン到来、対策は 児島市民病院・江田良輔院長に聞く

花粉症の予防策について話す江田良輔児島市民病院長

 目のかゆみや鼻水…つらい症状が出る花粉症。原因となるスギ、ヒノキの花粉が本格的に飛来する時季となった。昨夏の猛暑で日照時間が長かった影響などから、県内では「昨年より飛散量が多くなっている」(環境省)という。3月下旬〜5月上旬とされるピーク期を前に、児島市民病院(倉敷市児島駅前)アレルギー科の専門医である江田良輔院長に対策を聞いた。

 ―花粉シーズンを迎えたが、まず今の時期に必要なことは。

 花粉症をはじめとするアレルギー治療の基本は「いい状態をできるだけ長く保つ」こと。そのためには、症状が重くなる前に治療を始めるのがよい。自分に合った薬を使っていれば、飛散ピーク時の症状が軽くなり、トータルの薬の量を減らせるメリットがある。

 ―病院の診察を受ける場合の注意点は。

 薬の開発が進んで種類が増えている。効き方には個人差が大きく、眠気のような副作用がほとんどない薬も出ているので、アレルギーの専門医に診察を受けた方がよい。

 ―外出時には、どのようなことに気をつければよいのだろう。

 花粉の吸入を可能な限り減らすような行動を心がけるべき。花粉の飛散は夜明けごろに始まり、正午から午後3時ごろまでに量が多くなるため、買い物は午前中や夜の方がよい。帽子、眼鏡、マスクの着用も有効だ。上着はポリエステルなどすべすべした素材だと花粉が付きにくく、玄関の前で払いやすい。

 ―室内での対策は。

 花粉は比較的重く、屋内に侵入した場合は床にたまる。掃除機よりも、ぬれぞうきんで拭くと効率的に除去できる。空気清浄器を活用するとともに、加湿器で適度な湿度(50%程度)を保つと、花粉が床に落下しやすく、鼻やのどの粘膜を保護してくれる。ちょっとした対策で予防効果を高めることができるので、ぜひ取り組んでほしい。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年03月03日 更新)

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