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岡山大学病院質問コーナー 広報誌「move on Vol.15」から

 岡山大学病院の医師や看護師らが、治療などに関する質問に答える。同
病院の広報誌「move on Vol.15」(2021年6月発行)の転載。

「痛みを止めるにはどんな方法がありますか?」

 痛み止めには以下のような方法があり、併用することもできます。
・飲み薬:術直後は吐き気があるため、それらが落ち着いてから使用します。
・点滴:自分で投薬を調節できるPCAという方法もあります。
・神経ブロック:傷の痛みを伝える神経の周囲に局所麻酔薬を注射する方法です。「硬膜外麻酔」「腹横筋膜面ブロック」「大腿神経ブロック」など色々な種類があります。重要な神経の近くに注射しますので、神経を傷つけないよう慎重に行わなくてはいけませんが、効果の強い方法です。長引く痛みはペインセンターにご相談ください。(麻酔科蘇生科 松岡義和)

「子どもに手術を受けさせるのが不安です」

 お子さんが手術を受けられるとのこと、さぞかしご不安のことでしょう。子どもの不安を軽減し、前向きに手術を受けられるように、私たちは「プレパレーション」という援助を行っています。手術の説明は子どもがイメージできるように、パンフレットや人形を使いながら行っています。また、「眠っている間に終わるからね」「痛かったら先生が痛みを取ってくれるから我慢しなくていいんだよ」など、発達段階や性格、特性を踏まえて、言葉を選んで声をかけています。さらに終了後は子どもの頑張りを褒め、手術を受けたことが成功体験となるよう心がけています。 (入院棟西2階 宮地恵子=小児救急看護認定看護師)

「臨床研究コーディネーターってどんな仕事をしているの?」

 新しい薬や医療機器(治験薬・治験機器)を患者さんや、健康な人に使用いただいて効果や副作用について調べたデータを製薬会社や医師が厚生労働省に提出し、製造販売の承認を得るために行う研究を治験といいます。私たちは病気とその治療、治験で期待される効果や予想される副作用、 治験期間や検査内容、費用、副作用時の補償などが書かれた冊子を用いて詳しく説明しています。治験に参加する患者さんの不安を緩和し、少しでも参加の負担を軽減できるように工夫しています。

 当院は教育研究機関を兼ねていますので、○○研究・ABC治験どうですか?と、やたらとお声がかかるかもしれません。疑問があれば何でもお尋ねください。参加は自由で、気が変わったら後からやめることもできます。(臨床研究コーディネーター 今中泰子)
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2021年06月16日 更新)

タグ: 岡山大学病院

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