文字 
  • ホーム
  • 岡山のニュース
  • 山陽女子高、長島愛生園で研修 全校生対象に ハンセン病の理解深めよう 学校ゆかりの施設跡訪問へ

山陽女子高、長島愛生園で研修 全校生対象に ハンセン病の理解深めよう 学校ゆかりの施設跡訪問へ

納骨堂に納める千羽鶴を手にする生徒

長島愛生園で行われた山陽高女寮の寄贈式=1936年

 ハンセン病に対する理解を深めようと、山陽女子高(岡山市門田屋敷)は十一日、国立療養所長島愛生園(瀬戸内市邑久町虫明)で人権をテーマに研修する。らい予防法廃止から十年の節目。今回初めて全校生徒と保護者を対象にしており、元患者の体験を聞いたり、同高ゆかりの施設跡地を訪ねる。

 同高は一九九四年、園に住む元ハンセン病患者の谷川秋夫さん(82)についてのラジオ番組を放送部が制作したのをきっかけに長島愛生園との交流が始まり、これまで生徒会や放送部のメンバーらが訪れた。

 昨年十一月、NIE活動の一環としてハンセン病についての学習展示会を開いた図書委員が「思ったより現地に行った人が少ない」とクラスメートらに訪問を呼び掛け、納骨堂に納める千羽鶴を折った。

 当日は納骨堂のほか、前身の山陽高等女学校が一九三六年に建設した入所者の女子寮「山陽高女寮」の跡地などを見学。十歳の時に発病した谷川さんから園での日常生活や体験について聞く。

 初めて訪れる三年柴舞子さん(18)は「自分の中にまだ残っている偏見を取り除きたい」。四度目の守屋友美さん(18)は「園の人の明るい表情をみんなに見てほしい。卒業前のよい思い出になると思う」と話している。

 NIE担当の中嶋礼子教諭(49)は「机上の学習では得られないものを学び、人権意識を一層高めてほしい」と期待している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年02月09日 更新)

タグ: 福祉

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ