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健診「所見有り」4年連続50%超 岡山労働局まとめ

 岡山県内で定期健診時に何らかの異常が見つかり「所見有り」とされた労働者の割合(有所見率)が2010年、54・5%(全国平均52・5%)に上ったことが岡山労働局のまとめで分かった。過去最悪だった09年(55・3%)を下回ったものの、07年から4年連続で50%を超え、04年以降7年連続で全国平均を上回った。生活習慣病に関連する検査項目で高さが目立っている。

 労働安全衛生法に基づき、健診結果の報告が義務付けられている従業員50人以上の企業を中心に、2021カ所、21万4806人分を集計した。

 年齢などで異なる検査項目別では、血中脂質が36・2%(全国平均32・1%)と最も高く、肝機能17・2%(同15・4%)、血圧16・9%(同14・3%)、血糖検査14・1%(同10・3%)―などの順。動脈硬化や糖尿病、脳卒中の原因となり、生活習慣病のバロメーターでもある項目が顕著となった。

 業種別では「高齢化や不規則な勤務体系になりがちな業種で有所見率が高い傾向にある」と岡山労働局。農林業の84・0%(同67・3%)を最高に、道路旅客83・1%(同69・9%)、電気ガス81・6%(同66・2%)と続いた。

 岡山労災病院(岡山市南区築港緑町)の岸本卓巳副院長は「大都市圏と比べ、県内はマイカー通勤が多く、歩く機会が少ない。地理的な要因から運動不足になる影響がうかがえる」と分析。継続的な有酸素運動▽間食を避ける▽食後すぐに休まない―など、適度な運動と食生活の改善を呼び掛けている。

 岡山労働局の井上文雄健康安全課長は「有所見率減少へ、事業所や労働者の意識改善に一層取り組んでいく」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年08月22日 更新)

タグ: 健康脳卒中糖尿病

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