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オハヨー乳業発見の乳酸菌L―55 アトピー症状を緩和 岡山大と共同実験 発赤、かゆみ抑える

「L―55」乳酸菌が使われているオハヨー乳業の主な商品

 乳製品製造のオハヨー乳業(岡山市神下)は十六日、自社で発見した「L―55」乳酸菌にアトピー性皮膚炎を緩和する効果のあることが、岡山大との共同研究で分かったと発表した。皮膚が赤くなる発赤などの症状やかゆみを抑えるという。

 岡山大大学院医歯薬学総合研究科の亀井千晃教授と共同で実験。薬剤で耳と背中にアトピー性皮膚炎を発症させたマウスを二グループに分け、同乳酸菌を一日に一ミリグラムと十ミリグラムずつ二カ月間、経口投与した。マウスの後ろ足に磁石を埋める方法で、かゆい部分を引っかく回数も計った。

 その結果、いずれのグループとも、同乳酸菌の代わりに蒸留水を与えたマウスと比べ、発赤や浮腫などの症状が半分程度に抑えられた。引っかく回数もほぼ半分だった。

 同乳酸菌はこれまでの実験で、同じアレルギー症状の花粉症を緩和することが確認されている。同社によると、アトピー性皮膚炎の症状緩和は別の乳酸菌でも報告されているが、かゆみを抑えることが実験で具体的に確認されたのは初という。三月に京都市内で開かれる日本農芸化学会大会で発表する。

 同乳酸菌は同社が二〇〇〇年に乳児の腸内から見つけ、飲むタイプのヨーグルトを中心に自社の十四商品に使っている。同社は「乳酸菌はアトピー性皮膚炎や花粉症などの原因となる抗体をつくりにくくする体質改善効果があると考えられる。今後も研究を続け商品開発などに生かしたい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年02月17日 更新)

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