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小児急患に内科医ら対応 高梁・新見、真庭、津山・英田3圏域内 06年度から県体制整備 支援病院選定し研修

県内市長の小児科医数(地図)

 岡山県北部を中心に小児科医が不足している問題で、県は2006年度、高梁・新見、真庭、津山・英田圏域を対象に、小児救急医療の体制整備に乗り出す。各地域の内科医らに協力を求め、研修を積んで子どもの急患を受け入れ、県南の大規模医療機関は支援病院に指定し、診療相談や救急搬送に応じてもらう。同年度中に実際の診療を開始する方針だ。

 県によると昨年末現在、小児科を主に担当している医師は県内に二百五十六人。岡山市が半数の百二十五人を占める一方、美作市には常駐はおらず、新見、真庭市は各一人など、地域的に偏りがある。

 計画では、県南の五施設程度を支援病院に指定。各地域で協力する医師を募り、支援病院で研修を行うなどして必要な知識と技術をマスターしてもらう。診療が始まると、支援病院は二十四時間体制で医師からの相談に応じたり、重症患者を受け入れ、支援する。

 〇六年度早々に支援病院を選定し、研修内容を煮詰める。医師の研修は〇八年度までの三年間で、各年度十人ずつを予定している。

 小児科は治療や投薬が成人と異なり、医療過誤といった問題が他の診療科に比べ生じやすく、医師が診療を敬遠する傾向にあるという。半面、小児救急は風邪や発熱、腹痛といった軽症が約九割を占め、専門医でなくても診療できる例が多いことから地域の内科医らに協力を仰ぐことにした。

 当面どこまで地域の医師の理解が得られるかが課題。県施設指導課は「小児救急の充実は山間部に暮らす人々の切実な願い。県医師会などの協力を得て早急に事業化したい」としている。

 小児科医不足の問題では、新見市で昨年、市民が小児救急の充実を求める一万三千七百人分の署名を市に提出するなどしている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年02月17日 更新)

タグ: 健康子供医療・話題

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