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前立腺がん 放射線治療 副作用起きにくく

 男性特有のがん・前立腺がん。高齢になると加速度的に患者が増え、年間の死亡者は約1万人に上る。一方で、比較的進行が遅く、早期に発見できれば根治も期待できる。初回は診療の概略や近年進歩の著しい放射線治療について紹介する。


 がん細胞が前立腺内にとどまっている場合の放射線治療は、根治を目指す有効な手段として注目されている。前立腺を摘出する切除手術とほぼ同等の結果が期待できる上、予後の経過をみたときに排尿障害や男性にはナーバスな問題となる性機能(勃起)障害などの副作用が起きにくいのが大きなメリットだ。

 治療は体の外から病巣に放射線を当てる外照射療法と、放射線を発する線源を病巣に挿入する内照射療法(小線源療法)に大別され、後者はさらに放射線の強弱などによって2種類に分かれる。

 微弱な放射線源を体内に永久に埋め込むLDR(低線量率組織内照射療法)と、強力な線源を一時的に留置するHDR(高線量率組織内照射療法)で、ここ数年、目覚ましい進歩を遂げている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年10月03日 更新)

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