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災害時の透析対策議論 岡山で全国腎臓病協大会

透析患者の災害対策などを話し合った全国腎臓病協議会の全国大会

 透析が必要な腎臓病患者などでつくる「全国腎臓病協議会」の全国大会が20日、岡山市内で開かれた。東日本大震災や阪神大震災を経験した医師らによるシンポジウムがあり、透析患者の災害対策について議論した。

 透析には電源を必要とする機材と水が必要。仙台市で診療所を開く鈴木一之氏は、震災後、ライフライン復旧まで1週間かかったとし、「数日間透析をしなくても耐えられるよう、食事コントロールを日頃から心掛け、低タンパクで減塩、適切なカロリーを摂取することが求められる」と述べた。

 神戸市で被災した医師坂井瑠実氏は、外見は元気そうに見える透析患者が避難所での対応を後回しにされたことから、「自分の身は自分で守るという意識を持ち、通院中の病院とは別に、災害時に対応してもらえる病院を複数確保し、カルテを作っておくことが大切」と話した。

 同協議会によると、2010年12月末現在、透析療法が必要な患者は全国で29万人、岡山県内は4千人。この日は患者や医療関係者約1400人が参加した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2012年05月21日 更新)

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