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脳死肺移植が終了 岡山大 患者の容体安定

 岡山大病院(岡山市鹿田町)で中国地方の二十代女性患者に行われていた臓器移植法に基づく脳死肺移植は二十七日未明、終了。同日、医師団が会見し「移植肺がよく機能しており、手術後の患者の容体も安定している」と話した。

 患者は、心臓から肺につながる肺動脈で血液が流れにくくなり、心臓と肺の機能障害を起こす原発性肺高血圧症。移植は同日午前一時半まで約八時間をかけて行われた。

 医師団によると、移植肺の酸素と二酸化炭素の交換機能は良好で、病気による心臓の肥大も今後解消されるという。二~三週間で集中治療室から一般病棟に移り、退院は約二カ月後の見込み。「感染症と拒絶反応に注意して治療を進める」としている。

 臓器移植法施行後四十四例目となる今回の脳死移植は、富山県立中央病院で脳死と判定された患者から肺や心臓、肝臓などが提供された。岡山大病院での脳死肺移植は八例目。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年03月28日 更新)

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