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ニキビ、こすり洗い禁物 山崎修・岡山大病院講師に聞く

ニキビの原因、治療法などを説明する山崎講師

 思春期から目立ち「青春のシンボル」とされるニキビ。通常は20代半ばまでに自然に軽快するが、重症化すれば皮膚に傷痕が残る恐れもある。岡山大病院(岡山市北区鹿田町)皮膚科の山崎修講師に発症原因、治療法などを聞いた。11月12日は「皮膚の日」。

 ニキビは、毛穴に皮脂などが詰まって生じる。毛穴にいるアクネ菌が皮脂を栄養にして増殖、炎症が起きて赤く腫れ、うみがたまる。「思春期の10代前半から多く見られ、重症のピークは17〜21歳。9割の人は25歳までに症状がほぼ消える」と山崎講師は解説する。

 思春期のニキビは、男性ホルモンの影響で皮脂分泌が活発になるのが原因。一方、大人の場合は不規則な生活、ストレス、便秘、乾燥、化粧などが要因で、月経前にひどくなる女性もいるという。

 対策として、バランスの取れた食生活とともに心掛けたいのがスキンケア。顔は泡立てた洗顔料で洗い、直後に乳液などで保湿する。「こすり洗いは症状を悪化させるので禁物。毛先が肌に触れないよう髪形にも注意を」と山崎講師は話す。

 治療は従来、抗菌薬が主だったが2008年、毛穴の詰まりを取り除く塗り薬「アダパレン」(商品名ディフェリンゲル)に公的医療保険が適用され拡充された。軽症から治療が可能で、山崎講師は「悪化すれば、色素沈着やニキビ痕が残りやすくなる。気になる人は、早めに皮膚科医に相談してほしい」と呼び掛ける。

※山崎講師の「崎」は、正しくは「大」が「立」
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2012年10月21日 更新)

タグ: 皮膚岡山大学病院

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