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ヘリポート運用開始 岡山大病院 急患受け入れ、臓器搬送 

岡山大病院で運用を開始したヘリポート

 岡山大病院(岡山市鹿田町)にヘリコプター用緊急離着陸場(ヘリポート)が整備され、二日、運用が始まった。岡山市消防局の消防ヘリなどと連携して急患を受け入れるほか、脳死者の移植用臓器搬送などに活用。地域の高度先端医療拠点として、態勢が一層整った。

 ヘリポートは南病棟の屋上(地上五十七メートル)にあり、四百四十平方メートル。同病棟の整備に合わせて二〇〇三年に設け、その後専用エレベーターなどの設置を進めていた。

 同市消防局とは三月末にヘリコプター運用に関する協定を締結。山間部で高度医療処置の必要な急患が発生した場合や、他病院からの緊急搬送に威力を発揮する。

 同病院が全国に誇る脳死肺移植ではこれまで、岡山空港や岡南飛行場をチャーター機の着陸場とし、車で臓器を移送するなどしていた。今後は、脳死者の発生病院から直接、ヘリコプターで運搬もでき、スムーズな移植が見込まれる。

 この日、病院関係者約五十人が出席し、病院内のホールで運用開始記念式が開かれた。千葉喬三岡山大学長らがテープカット。学長は「救急医療は時間との戦い。災害、救命時にはヘリポートが大きな武器となる」と期待を寄せた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年04月03日 更新)

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