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エイズ患者、HIV感染者、男性が9割超 同性間の性的接触要因、過去5年間・岡山県まとめ

 過去5年間(2007〜11年)の岡山県内の新規エイズ患者とHIV(エイズウイルス)感染者計81人のうち、男性が9割超に上ることが、県のまとめで分かった。女性の患者・感染者が1割に満たないことから、県担当課や専門家は「男性同性間の性的接触が要因の一つと考えられる」と指摘。感染予防に向けた啓発活動の必要性を訴えている。

 県健康推進課によると、81人の内訳は患者32人、感染者49人。男性は76人で全体の93%を占めた。中でも07年、10年は100%。今年も13日現在、新たに確認された15人全員が男性だった。

 厚生労働省の資料からも、全国で同様の傾向がうかがえる。男性の患者・感染者は05年以降、毎年9割以上を占め、昨年は計1529人のうち1434人(94%)。感染経路については感染者の7割弱、患者の5割強が「同性間の性的接触」と分析している。

 HIVに感染すると、人体を病気から守る免疫機能が破壊され、さまざまな感染症にかかりやすくなる。完治できる薬は開発されていない。

 川崎医科大付属病院(倉敷市)の和田秀穂教授(血液学)は「『同性間なら避妊する必要がない』と、コンドームを使わずに性交渉し、知らぬ間に感染が拡大している可能性がある。場合によっては異性への感染リスクも懸念される」と指摘。現状を踏まえた感染予防策はもちろん、早期発見・治療に向けた積極的な啓発活動を呼び掛けている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2012年12月15日 更新)

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