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400ミリリットル献血、量確保できず 岡山県が初の参加者調査 少人数で済み副作用低減 意識もっとPRへ

400ミリリットル献血の採血をする献血ルーム「ももたろう」のスタッフ=岡山市表町

 輸血の際に混じり合う血液が少ないため発熱などが起きる可能性が低い四百ミリリットル献血が、岡山県内の医療機関からのニーズに応えられるだけの量を確保できていない状態が長年続いている。献血者にその必要性が十分に認識されていないことが県のアンケートで判明しており、一層のPRが求められている。

 献血は、二百ミリリットルと四百ミリリットルがあるが、四百ミリリットルの方が輸血にかかわる血液提供者が少なくて済むため、発熱や湿しんといった副作用の可能性が低い。県によると、県内の医療機関からの需要は、四百ミリリットルが80~85%を占めるという。

 しかし、全献血者(成分献血を除く)に占める四百ミリリットル献血者は、二〇〇三年度が57・9%(全国平均71・3%)、〇四年度が65・4%(同71・6%)。〇四年八月以降、ちらしを作るなどして啓発に力を入れ始めた結果、〇五年度は一月末現在、74・9%に達したが「病院のニーズにはまだ応えられていない」(県医薬安全課)。

 県は、昨年十一月に移動献血車を利用した約千百六十人に、四百ミリリットル献血に関する初の意識調査をしたところ、四百ミリリットル献血が求められていることを「知らない」とした人は35%に上った。

 四百ミリリットル献血が推進されている理由は、「血液不足」を挙げた人が二百ミリリットル献血者の48%、四百ミリリットル献血者の56%を占めた一方、本来の目的である「副作用低減」と答えた人は、二百ミリリットル献血者の23%、四百ミリリットル献血者の14%しかなく、必要性が正確に認識されていないことが分かった。

 同課は「四百ミリリットル献血の意義があまり浸透していない」とし、〇六年度からの五年間で四百ミリリットル献血者の割合を85%に上げることを目標にPRに力を入れる方針。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年04月12日 更新)

タグ: 医療・話題

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