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ツツガムシ病に注意 重症化で死亡例も、岡山県が呼び掛け

タテツツガムシの幼虫(県環境保健センター提供)

 4月に入り、野外に生息するダニの一種・ツツガムシに刺されて起きる「ツツガムシ病」に感染しやすい時期となった。昨年は5、7月、岡山県北で女性2人が感染し、発症した。レジャーシーズンを迎え、県は「野山や河川敷など生息地域に入る際は軽装を避けて」と呼び掛けている。

 ツツガムシ病は、病原性微生物・リケッチアを保有するツツガムシの幼虫(体長0・3ミリ前後)に刺され、5〜14日間の潜伏期間を経て発症する。40度前後の発熱、全身の発疹、黒色のかさぶたができる刺し口の3点が特徴。初期症状が風邪に似ており、刺し口を見落として発見が遅れ、重症化することもあるという。

 県によると、キャンプや山仕事などの際に刺されるケースが多く、全国で年間300〜500人が発症、数人が死亡している。発症の時期は、幼虫の活動期と重なる4〜6月と10〜12月に集中する。

 県内の患者は記録の残る1999年以降で計29人。過去5年で見ると、2008年はゼロだったが09年と10年に各1人、11年は3人。12年の2人を含め、重症者はいないという。

 今年の発症者はいないが、県健康推進課は「野山に入った後に高熱が出たら早期に受診すべき。長袖を着るなど肌の露出を抑える予防策も心掛けて」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年04月16日 更新)

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