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血管マッサージで老化防ごう 岡山・重井医学研 妹尾名誉所長が提唱  91歳、現役で活躍 20年間毎日欠かさず実践

血管マッサージの方法(表)

血管マッサージを実践する妹尾さん

 年齢を重ねても若々しく健康でありたい―。高齢化が進む中、アンチエイジング(抗加齢)医学に関心が高まっている。重井医学研究所(岡山市山田)の妹尾左知丸・名誉所長(病理学)は「老化現象は血液の循環障害が原因」と、独自の血管マッサージを提唱。その方法や効果をまとめた「病気にならない 老化を防ぐ 血管マッサージ」を出版した。自らも20年間、毎日欠かさず全身のマッサージを続け、91歳の今も現役で活躍している。

 妹尾さんは血液や血管を長年研究した経験から、血液循環を正常に保つことが老化防止の本質と気付いた。血管マッサージは、動脈の表面にある血管拡張神経を直接刺激して動脈を広げ、血行を良くするのが狙いだ。

 「体の隅々まで血液を流し十分な栄養と酸素を与えれば、全身の細胞は健康に生き続け、いつまでも若々しくいられる」。肌や髪など外見の老化をくい止めるのと同時に、血管がつまって起きる心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞を予防できる。高血圧、糖尿病などの生活習慣病やがんのリスクを減らすのにも有効としている。

 血管マッサージは皮膚の上から動脈に沿って行う。手をマッサージする部分に置き、皮膚と筋肉、骨を上下、左右にずらして、動脈を揺さぶるように動かして刺激する。頭から足へ順番に下りていき、一通り終えるのに十五~二十分が目安。

 髪の毛が薄い▽しわが気になる▽かすみ目▽耳が遠い▽肩がこる▽手足が冷える▽腰痛―など症状別のマッサージもある。ただ、髪の場合は、毛を生やしたり太くする毛母細胞が正常に機能している四十~五十歳までに始めないと効果を期待できないという。

 妹尾さんが血管マッサージを考案したのは七十歳の時。「鏡を見ると、高齢者特有の太く深いしわが目立ち、自分の顔ながら驚いた」のがきっかけ。以来、毎朝のマッサージで、しわやしみが薄くなり、血圧とコレステロール値は正常になった。「毎年の人間ドックでは、実年齢より二十歳以上若い六十~七十歳の体を保っているといわれる」。岡山大教授、医学部長などを歴任後、重井医学研究所に移った妹尾さんは今も週四日の勤務をこなし、論文執筆などに当たっている。

 妹尾さんは「血管マッサージを知人に紹介したところ、視界がクリアになったり、高血圧が治ったと感謝された。もっと多くの人に知ってもらい、健康長寿に役立てたい」と語っている。

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 「病気にならない 老化を防ぐ 血管マッサージ」はKKベストセラーズ刊。一四七〇円。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年04月25日 更新)

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