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脳脊髄液減少症 岡山、広島の患者ら 「家族会」結成 支援体制確立を 浅口で総会

治療の充実などを目指し患者らが結成した家族会

 交通事故などの強い衝撃で脳脊髄(せきずい)液が慢性的に漏れ続け、頭痛や記憶障害などを引き起こす「脳脊髄液減少症」の理解を目指し、岡山、広島県在住の患者らが六日、家族会を結成した。今後、患者の社会復帰を目標に、治療やリハビリテーションの充実を行政などに働き掛けていく。

 同症の症状は周囲に理解されにくく、有効とされる患者の血液を腰椎(ようつい)に注射し、凝固作用で漏れを止める「ブラッドパッチ」という治療法も保険適用でないため患者の負担が大きい。

 浅口市鴨方町鴨方の中央公民館で開かれた設立総会には、患者ら約三十人が出席。活動として、県による勉強会の開催や、治療法の確立を求める意見書採択を各自治体に呼び掛けることを決めた。将来的には、兵庫など他県の家族会との合流も目指すという。

 代表の浅口市出身の患者・田中俊二さん(41)=兵庫県姫路市在住=は「念願の家族会が結成できた。病気を認知してもらい、患者や医師らと連携を深めながら、支援体制や治療法の確立を目指したい」と話していた。

 田中さんらはこれまで「岡山県家族会」として活動。二月の県議会本会議で同症に対する診断・治療法の確立などを求める意見書案が可決されたことから発展的に解散し、新たな家族会を結成した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年05月07日 更新)

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