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人間ドック専門医養成機関に川崎病院 岡山県内初の認定

人間ドック受診者に診断結果を伝える佐藤センター長

 川崎医科大付属川崎病院(岡山市北区中山下)が今春、人間ドックの診断結果を最終チェックする「健診専門医」の養成機関に県内で初めて認定された。疾病の早期発見・予防態勢強化が目的。専門医を育てる「指導医」の県内第1号となった佐藤友美・同病院健康管理センター長(47)は「優れた医師を増やして診断の精度を高め、県民の健康増進に貢献したい」としている。

 人間ドックは血液や血圧、心電図など法定健診の11項目を含む約50の検査があり、循環器内科や放射線科などの医師数人が健康状態を判断。専門医はデータや問診結果を基に、各医師が下す診断結果を最終的に確認する。

 指導医制度は、専門医を認定してきた関連学会が昨年4月に開始。全国の専門医512人から、臨床研究などで実績のある63人を選んだ。指導医が所属する38機関を公認し、実地指導や学会発表による専門医養成を始めている。

 専門医の配置は任意のため、県内で26人にとどまるが、「今後配置が広がれば、病気の予兆を見逃しにくくなる」(佐藤センター長)。川崎病院では5月から県内他機関の医師5人が研修を受けている。

 佐藤センター長は「重大な病気の見落としは受診者の命に関わるだけに、専門医の責任は重大。若手とともに診断の精度向上を目指す」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年08月18日 更新)

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