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カラコン、まず医師に相談を 県や眼科医呼び掛け

ファッションアイテムとして人気を集める一方、目のトラブルが相次いでいるカラーコンタクト

 若い女性を中心に、ファッションアイテムとして人気を集めるカラーコンタクトレンズ(カラコン)。利用が広がるにつれ、インターネットを中心に粗悪品が出回り、目のトラブルを訴えるケースも目立ってきた。県や眼科医は「医師に相談した上で、安全性の高いものを使ってほしい」と呼び掛けている。10日は目の愛護デー。

 「カラコンはスマホ(スマートフォン)、ツケマ(つけまつげ)と合わせて中高生の三種の神器。これなしで外には出られない」

 ばっちりと化粧をした真庭市内の高校1年女子生徒(16)が言う。カラコンは韓流ドラマの出演女優が愛用していたこともあってブームに火が付き、2000年ごろから安価な輸入品が出回るようになった。度なしは雑貨品扱いだったが、色素が浸出して目の健康被害が相次ぎ、09年に医療機器扱いに指定。11年からは厚生労働省の承認を取得した製品のみ販売できるようになった。

 ただ、眼科医らでつくる日本コンタクトレンズ学会が昨年7月から3カ月間、全国約千カ所の医療機関を対象にカラコンによる眼障害の実態を調べたところ、395件の症例を確認。15〜29歳が全体の9割近くを占め、購入先はインターネットが半数に上った。眼科を受診した上での使用が望ましいが、8割は受診していなかった。

 県眼科医会理事で高島眼科(岡山市中区中井)の吉武秀子院長は、カラコンの品質にも問題があると指摘する。着色部分をレンズ内に封入している製品は安全性が高いが、レンズの表面にプリントしたものは色素が直接角膜に触れ、無数の傷ができたり、炎症を起こすケースがある。実際、吉武院長の元にも10〜20代の女性が月に10人程度、目に痛みを訴えて来院。ほとんどが眼科を受診せず、ネットで安価な製品を購入していたという。

 県は7月、国の通知を受け、消費者に適正な使用を促すよう関係団体に通知。吉武院長は「取り扱いを間違えると失明の可能性もある。購入後も定期的に受診することが大切」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年10月09日 更新)

タグ: 女性

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