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内視鏡手術ロボで施術開始 県内民間で初、倉敷成人病センター

ダビンチを使って行われた子宮頸がん手術。右奥が遠隔操作する執刀医

 倉敷成人病センター(倉敷市白楽町)は21日、岡山県内の民間医療機関としては初めて導入した米国製内視鏡手術ロボット「ダビンチ」による施術を始めた。切開を最小限にとどめることで、出血が少なく、患者の負担を軽減できる。

 初症例は県内在住の子宮頸(けい)がんの女性(40代)で、安藤正明副院長が執刀した。メスや鉗子(かんし)を装着した3本のアーム、高性能カメラなどを遠隔操作し、体内の立体映像を見ながら切除、縫合した。約2時間半で子宮の摘出を終えた。

 カメラとアームはへそ周辺や脇腹を数センチ切開して体内に入れる。通常の開腹手術より傷口が小さいため、出血や痛みが少なく、術後の回復も早いという。

 安藤副院長は「縫合などの複雑な作業が確実にできた。経験を積み、より安全でスピーディーな手術に努めたい」と述べた。

 同病院が導入したのは、ダビンチでも最新鋭機種で操作台を2台備える「Si」。執刀医が若手医師らを指導しながら手術できる。この日は1台のみを使用した。

 操作台が1台の「ダビンチS」は、県内では岡山大病院(岡山市北区鹿田町)が導入している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年10月22日 更新)

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