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視覚障害者支援に「心の地図」 県センター作成、来春にも完成

メンタルマップ作成のため川田所長(中央)とJR岡山駅構内を調べる清水さん(左)ら

 県視覚障害者センター(岡山市北区西古松)は、全盲など重度の視覚障害者が建物内などを移動する際に必要な道順をはじめ、音や香りといった環境情報を点字で記したJR岡山駅周辺の地図作りに取り組んでいる。地図は視覚障害者が、その情報を記憶して活用することから「メンタルマップ(心の地図)」と呼ばれる。来春にも完成し、同センターの登録利用者に配って外出に役立ててもらう。

 自身も目が不自由な同センターの川田忠茂所長は「視覚障害者は目から入ってくる情報がない分、においや音、傾斜などを記憶したメンタルマップを自身で作って歩いている」と説明。記憶のない場所には1人で行かないケースが多いことから、マップ作りは外出支援に有効という。

 岡山駅周辺のメンタルマップ作りは、今年9月から開始。岡山一番街では、臨時職員の清水麻衣子さん(31)らが現地を訪れ、点字ブロックの整備状況や階段の位置、点字の案内図、トイレがある場所などを確認。文書形式でまとめ、近く点訳化する。飲食店やアクセサリーショップの案内のほか、近くを通りかかった際に聞こえる音楽やにおいなどの情報も盛り込んだ。

 11月下旬からは駅構内のメンタルマップ作りも進めている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年12月23日 更新)

タグ: 福祉

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