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たて琴で癒やしを 音楽療法を実践指導 倉敷 うつ病など症状改善

ライアー演奏の実践指導をする東福さん(中央)

 小型のたて琴を使い、うつ病などの症状を改善させる「シュタイナー音楽療法」の実践指導が二十六日、倉敷市玉島長尾、くらしき作陽大で開かれた。

 同療法は、人間が持つ自然治癒力を最大限に引き出す理論に基づいた「シュタイナー医学」を採用するドイツの病院で行われている。医師の指導の下、音楽療法士と患者が一対一で向き合い、ライアーと呼ばれるたて琴が奏でるメロディーを操作し、うつ病患者や発達障害児らに癒やしを与える。

 音楽療法の専門課程を持つ同大が、ドイツ在住の音楽療法士東福ヴァイラー真弓さんを講師に招き、初めて開いた。

 同大音楽学部音楽教育学科生ら約百五十人が受講。東福さんが同療法の理論を説明した上で、実際にハープに似た柔らかなライアーの音を披露。治療に使う楽曲について「患者の状態に合わせ、その場で作曲することがほとんど。反応を見ながら曲調を変え、よりよいイメージへと導く」と説明した。

 同学科四年沖本加奈子さん(21)は「ライアーの落ち着いた音色は聴いているだけで癒やされる。一人一人の心の動きを丁寧に観察し音楽に表す方法は参考になった」と話していた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年05月27日 更新)

タグ: 健康福祉精神疾患

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