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歯周病 微量血液で検査 岡山大の研究班計画 自覚症状前に判定

 血液検査で歯周病をチェック―。岡山大大学院の高柴正悟教授(歯周病態学)らの研究班は、指先に刺した針で採った血液を使う簡単な方法で、歯周病の有無を確かめる研究を本年度から始める。広島大など全国十大学と共同で行い「四、五年以内の実用化を目指す」としている。

 歯周病は、成人の二割以上で治療が必要といわれ、糖尿病の危険因子との指摘もある。だ液を使った検査法もあるが精度の面で課題があり、自覚症状が出る前に判定できる検査法が求められている。

 研究は、歯周病菌に感染した場合に生まれる血中の歯周病抗体に着目。ペン型器具に着けた針を指先に刺し、微量の血液を採取。抗体の値によって「要注意群」や「歯周病」などに分けるという手法。十一大学で約千例を集めて研究を積み重ね、器具の有用性を調べたり、判定基準の細分化など検査法の確立を目指す。

 また、歯周病治療の効果を調べる指標にもしたい、としている。岡山大倫理委員会は二十七日、同大での研究実施を承認した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年06月28日 更新)

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