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電子メディア子守は悪影響 笠岡第一病院で講演会

電子メディアを使った子守が心身の発達に与える悪影響について小児科医が話した講演会

 スマートフォンやゲームなどの電子メディアと子どもの関わりをテーマにした講演会が20日、笠岡市横島の笠岡第一病院で開かれた。小児科医らが、子どもと直接触れ合わず、電子メディアを与えて子守をさせる親がいると指摘。子どもの心身の発達に悪影響を及ぼす可能性があるとして注意を呼び掛けた。

 同病院は近年、小児科外来を訪れる患者に、メディア依存が疑われる子どもが多いことから問題提起しようと市民向けの健康教室として初めて企画。医療関係者や患者、住民ら約100人が聴いた。

 同病院副理事長で小児科医の宮島裕子さんは、乳幼児期の五感への刺激が人格の基礎を形成すると説明。「メディアを使った子守への過度の依存は人と関わる体験を不足させ、感情を制御する脳機能や言語の発達を妨げる危険性がある」と述べた。

 さらに民間団体の調査では、テレビやゲームなどを使う時間が1日6時間を超える場合、暴力衝動を持つ子は、使わない子の4・3倍という結果が出たことも紹介。「乳幼児期からの接触、長時間の使用には細心の注意が必要」と訴えた。

 同病院は外来患者の家族100人を対象にアンケート実施。スマホなどに接した経験のある3~5歳児は3割を超えるという実態が、講演に先立って公表された。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年08月21日 更新)

タグ: 子供笠岡第一病院

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