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歌って癒やして コンサート好評 岡山・慈圭病院  月2回ソプラノ歌手招く

デイケア利用者らと歌う志賀さん

 一緒に歌って和みましょう―。精神疾患のデイケア利用者らに楽しんでもらおうと、慈圭病院(岡山市浦安本町)が開いている歌のコンサートが好評だ。ソプラノ歌手志賀律子さん(43)=岡山市弓之町=を招き、昨年2月から月に2回開催。「歌うことで利用者の表情が豊かになり、癒やしの効果が高い」と同病院は喜んでいる。

 慈圭病院は一九九九年から毎月、精神科医らのグループが病室で演奏会を開いているが、デイケアにも取り入れようと、県内の病院や老健施設を慰問している志賀さんに依頼。書道や工芸など数あるプログラムの中でも人気を集め、最近は入院患者の参加も多いという。

 毎回十―四十人が講堂に集まり約三十分間、ピアノに合わせて童謡や懐メロなど六曲を合唱。志賀さんの歌をかき消すほどの大きな声が響き、盛り上がるとアンコールも。合間には、曲が作られた当時の時代背景や歌詞の意味などを志賀さんが紹介、会話も楽しんでいる。

 デイケアを利用する女性(39)は「みんなで声を合わせると気持ちいい」と笑顔を見せる。志賀さんも「短い時間だが、皆さんが楽しんでいる姿がうれしい」と満足そう。

 デイケア担当の小川克子看護師長は「音楽療法とまではいかないが、安らぎの効果はもちろん、集中力が高まるなど変化が見える人が多くなっている」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年07月14日 更新)

タグ: 健康福祉精神疾患慈圭病院

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