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患者の視点で移植サポート 岡山大病院の岡崎看護師 初の直属コーディネーター 「不安取り除きたい」

肺移植患者の家族からの相談を受ける岡崎さん(右)

 岡山大病院呼吸器外科で肺移植患者と医師の“橋渡し役”を担っている岡崎恵看護師(30)が八月から、県内で初めて病院直属の移植コーディネーターになる。移植拠点としての同病院の体制充実を図る試みで、患者(レシピエント)の視点に立って移植医療全体をサポートしていく。

 移植コーディネーターは、希望する患者に移植の仕組みを説明。脳死移植に必要な日本臓器移植ネットワークへの登録手続きを行い、費用などを心配する家族の相談にも応じるなど、移植医療を側面から支える重要な役割を持つ。

 岡崎さんは岡山大病院集中治療室で勤務していた時、肺移植患者への看護が評価され二〇〇三年、いったん退職した上で呼吸器外科の契約移植コーディネーターに。八月からは同病院に正式採用され、移植医療の意識向上に向けた病院スタッフの研修や、他の診療科が受け持つ肝臓移植の患者らのケアなども期待されている。

 県内には、日本臓器移植ネットワークが委嘱したコーディネーターが一人いるが、主にドナー(臓器提供者)側の家族のケアや手続きなどをサポート。同病院には現在、約三十人の脳死肺移植待機患者がおり、岡崎さんは「患者やその家族の立場を尊重して不安や悩みを取り除き、大きな満足を得る移植医療の提供に向け努力したい」と話している。

 同病院呼吸器外科によると、東北大病院や大阪大病院が直属の移植コーディネーターを配置。同病院は今後、増員も検討しているという。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年07月25日 更新)

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