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山陽病院・中島常務理事がエッセー集出版

中島聖恵さん

エッセー集「ひろば」

 山陽病院(岡山市中区藤崎)を運営する医療法人社団良友会の中島聖恵常務理事(74)が、エッセー集「ひろば」を自費出版した。

 中島さんはグループ法人運営のケアハウス「ロータス桑野」(同市中区桑野、2000年開所)の施設長。施設の交流紙「ひろば」(月1回発刊)に毎号コラムを掲載しており、昨年夏「ひろば」が150号を迎えたのを機に、同名のエッセー集にまとめた。A5版2冊構成で「1」が02年2月~08年12月分、「2」が09年1月~14年7月分を収録している。

 施設での出来事、家族や昔の思い出、テレビ番組など各方面に題材を求めて執筆。「餅つき」(05年12月)では「(出身地の)播磨の国では猿蟹(さるかに)合戦のお話の挿絵と同じあの形の木の臼で、餅をつきます」と紹介。「赤トンボ」(10年9月)ではトンボの減少や子どもの虐待、高齢者の孤独死に触れ「(現代人は)弱い存在のものが守れなくなっているのでしょうか」と問いかける。乳がんを患い、乗り越えた自身の体験も記している。

 しっとりとした筆致が共感を誘う。「読む人の安らぎになれば」と中島さん。同施設のほか同病院待合室にも置いてあり、自由に読める。岡山県立図書館などにも寄贈した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年01月19日 更新)

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