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非配偶者人工授精、子どもへの告知は 岡山大でセミナー

精子・卵子提供で生まれた子への告知などについて考えたセミナー

 公開セミナー「生と死の倫理 配偶子提供を伝える」(岡山大大学院保健学研究科主催)が25日、岡山市北区鹿田町、同大鹿田キャンパスであり、第三者からの精子提供による生殖補助医療で生まれた子どもたちへの告知や「出自を知る権利」について考えた。

 匿名の第三者から精子提供を受ける非配偶者間人工授精(AID)は、国内で60年以上前から行われ、1万5千人以上が生まれているとされる。

 東京医科大産科婦人科の久慈直昭教授は「家族を創る AIDと告知」をテーマに講演。告知について「3~4歳で話せば自然に受け入れることができ、家族関係が崩れることはない。一方で偶然知ってしまうと混乱し、大きなショックを受ける」と説明した。

 名古屋経済大法学部の宍戸圭介准教授は「出自を知る権利を点検する」と題して話した。精子提供者(ドナー)の情報開示について「AIDで生まれたことを親から知らされていなければ、子どもが情報開示を求める動きにはつながらない」などと述べた。学生や市民ら約60人が聴講した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年06月26日 更新)

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