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若年性認知症 悩み抱え込まないで 家族会が倉敷で初の集い

認知症の人と家族の会県支部が初めて開いた若年性認知症の人と家族の集い

 認知症の人と家族の会岡山県支部(約300人)は4日、倉敷市笹沖のくらしき健康福祉プラザで、若年性認知症の人とその家族を対象とした集いを初めて開いた。現役世代が多い若年性認知症の人は、失職に伴う経済的な不安などを抱えており、3カ月に1回程度の開催で当事者や家族の悩みに対応する。

 65歳未満で発症する若年性認知症の人は、2009年の国の推計で全国に約3万8千人いるとされ、平均の発症年齢は51・3歳。14年の国調査では就労経験者の約8割が失職していたほか、高齢者向けのデイサービスなどになじみにくいといった問題もある。

 この日は当事者と家族、同支部顧問の片山禎夫医師(倉敷市)や臨床心理士ら約20人が参加。同支部の尾崎善規代表が趣旨を説明した後、当事者と家族に分かれ情報交換したり、交流したりした。

 家族は、それぞれが置かれた状況を紹介しつつ、片山医師らから当事者との接し方や支援制度などを聞いた。夫が50代前半で発症し仕事を辞めたという女性は障害年金を受け取れる可能性が高いことを教わった。

 夫(61)が53歳の時、認知症の診断を受けた岡山市北区の女性(58)は「今までは福山市である集いに参加していたが、夫の負担が重かった。近くに同じ立場の人が思いを分かち合える場ができてうれしい」と話していた。当事者は七夕飾りを楽しんだ。

 次回の集いは10月24日午後1時からくらしき健康福祉プラザで。参加費は1家族300円。

※尾崎善規代表の崎は、正しくは崎の大が立の下の横棒なし
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年07月05日 更新)

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