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認知症、地域で支える「カフェ」 高梁市内でスタート

認知症や介護の悩みについて相談できる「認知症カフェ」=成羽文化センター

 地域で暮らす高齢者らを支援する「認知症カフェ」が高梁市内で始まった。お茶を飲みながら認知症の人やその家族、地域住民らが集い、交流することで、認知症の人や家族を支える地域づくりを目指す。

 認知症カフェは国の認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)で、2018年度から全ての市町村で実施することが目標として掲げられており、高梁市は本年度、市内の5介護保険事業所に委託した。委託費は211万円。県内では新見、岡山、倉敷市などですでに実施している。

 カフェは市内5カ所で月に1、2回開設。100~300円の利用料で誰でも自由に立ち寄れる。看護師、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士ら家族からの相談に対応できる専門職を配置。認知症支援のボランティア養成に取り組む市認知症キャラバンメイトとも連携する。コーヒーや茶菓などが提供され、利用者同士悩みを打ち明けたり、地域の人と交流。うどんやピザ作りなどのイベントも企画されている。

 7月22日に成羽文化センター(成羽町下原)でプレオープンした医療法人宏仁会の「なりわ茶屋」では、お茶やコーヒーなどを手にした利用者らが、テーブルの菓子を囲んで和やかに歓談。

 長年父の介護をしているという成羽町の女性(71)は「一人で抱え込もうとすると、介護は行き詰まる。誰にも言えない悩みを気軽に話せるだけでも、日頃のストレスが忘れられる。こうした新しいサービスがどんどん広まれば」と話していた。

 8月の開催日、場所は次の通り。

 語らい場Cafe(巨瀬地域市民センター)=9、23日▽和カフェ(栄町まちかど広場)=18日▽なりわ茶屋(成羽文化センター)=19日▽カフェ福ちゃん(特別養護老人ホームちかのり)=24日▽ふらっとカフェオレンジ(グループホームウェルネス津川)=28日

 問い合わせは市地域包括支援センター(0866-21-0300)。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年08月08日 更新)

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